講師紹介-松尾

「教えることは、学ぶこと。」


松尾 守之(もりゆき)


1938年 東京都目黒区生まれ
戦後、横浜に引越し
神奈川県立横浜翠嵐高等学校卒業
東海大学工学部電気通信工学科卒業

【指導可能分野】
     中学1〜3年の数学
     高校数学T、U、V
     大学の一般教育課程の数学
     電気数学、応用数学

【勤務経験】
     東海大学工業高校電気科教諭(4年)
     東海大学工学部助教授(13年)
     東海大学工学部教授(20年)

【海外経験】
     ハンガリー国立ブダペスト工科大学客員教授(1年)
     タイ国立モンクット王ラカバン工科大学
     情報通信研究所設立運営指導(JICA長期専門家として1年)

【著書】
     「情報社会と科学思想
      ―現代社会を牽引する情報の科学と技術」
     他、共著含め10冊ほど出版(リンクはこちら

【現在】
     東海大学名誉教授・工学博士




数学講師松尾


皆さんへメッセージ


 数学は、今日の文明を築く上で、最も重要な働きをしてきました。
例えば、大昔、自分で育てた家畜をバザールで野菜と交換したいと
思うと、どうしても、家畜の数やそれと同等の価値のある野菜の数を
数えなければいけません。数える場合、最初は指を使ったでしょうが、
それで間に合わなければ、石ころを利用しました。

 やがて、石ころを操作しながら数を扱うことに慣れ、桁上げなどの
工夫がされ、算盤が生れたといいます。

 この段階では、まだ算術レベルですが、それは、生活体験から
必要に応じて生れました。


 一方、ギリシャ時代には星を観測することが盛んに行なわれ
一見、バラバラに天空に散らばっている星の動きが、一定の
周期で動いていることが分かってきます。同じような動きを
する星をグループに分け、星座という考え方が生まれます。
また、星の運行を説明するために、幾何学という学問が考案されました。

 一方、その頃人々が住んでいたのは、主に、水が豊富で農耕に
適した土地でした。ところが、そのような場所はしばしば洪水に
見舞われ、所有者ごとに決められていた区画は壊されてしまいます。
それを元に戻すために、星座の動きを基準にした土地の測量が行なわれ
幾何学が生活の中に入ってきました。さらに、幾何学の発展とともに
三角関数が考え出されました。


 そうした時代に、「ピタゴラスの定理」が提唱され、現代でも、
その新しい証明方法の発見が試みられています。

 私たちは、経験的に、道を歩くときに、三角形の二つの辺を歩くより
他の一辺を、つまり、斜めに歩いた方が近いことを知っています。
では、本当にそれが正しいことかどうか、きちんと、説明、あるいは、
証明できるでしょうか。
数学は、こうした問題にも解答を与えてくれます。

 今、私たちの生活の中で電気が重要なことは言うまでもありません。
その電気を起こすものは何でしょうか。そうです、発電機です。
では、その発電機を廻すエネルギーは何処から得るでしょうか。
ダムから水を落す水力、石炭やオイルを燃やして蒸気を作る火力、
そして、核反応を徐々に起こさせ、そこから熱エネルギーを取り出す
原子力。その他、太陽光から半導体の一種である太陽電池を使って
電気を得る方法。風の力を利用して風車を廻す風力発電。潮の満ち干を
利用した潮力発電。

 こうした自然界にあるエネルギーを、私たちが利用しやすい電気に
変えるためには、多くの計算が必要ですが、どんな数式を使えばいいのでしょうか。

 数学の力を借りなければどんな技術も発展しません。数学が技術分野に
応用されることによって、その技術の正しさは理論的にきちんと説明されます。
さらに、数学的な操作をして得られた新しい結果は、新しい技術の
誕生を促します。技術が数学を生み、数学的操作の結果が新しい技術を生む
というサイクルを繰り返しながら、今日の高度な技術文明が生れました。


 こう考えてくると数学は現代の工業文明、さらに、情報文明を
築く上でなくてはならないものであることが分かります。

 一方、具体的な技術を離れ、数学を純粋に数学の世界において
眺めてみると、技術のように個々の具体的な事例を越えて
物事の本質が見えてきます。

 数学を学ぶことは、その物事の本質を見る目を養うことになります。
そこで身につけた考え方は、一人一人が実生活で直面する
さまざまな問題を解決するための見通しを与えてくれます。

 深海魚は目が見えないので、目の前に起こった問題をその場
限りで処理しなければなりません。まさに、近視眼的な処理しかできません。
しかし、人間は、そんな馬鹿なことはしません。ある問題に直面すれば、
過去の経験や現在おかれている状況を勘案し、近い将来を予測しながら
問題を解決して行きます。そうしたとき、数学的な思考に
慣れておくことは非常に有効です。


 私たちの生活を内面的に豊にしてくれるのが、実は数学なのです。

 何の学問でも、学びはじめるのに遅いとか、早いとかはありません。
今さら数学か、などと後ろ向きに考えずに、「学びたい」と思ったその
ときが、学ぶための適齢期だと思います。

 どうぞ、皆さん、「数学」から「数楽」になるように
今から考え方を一歩進めてみませんか。考えることは前進することでも
あります。今日より明日へと、一歩踏み出して見ましょう。
「大人のための数学教室」は、皆さんが一歩前に踏み出すための
お手伝いを親身になっていたします。どうぞ、扉を叩いて下さい。



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